疾きこと風の如く、徐かなること林の如し、
             侵略すること火の如く、動かざること山の如し


【第一部】・・・・・『 野 望 編 』 

 戦国時代、合戦場を渡り歩いていた浪人・山本勘助は、甲斐の国主・武田晴信(後の信玄) に軍師として仕官した。 晴信は勢力拡大のために諏訪を狙っていたが、晴信の妹の嫁ぎ先のため攻めあぐねていた。
一計を案じた勘助は、無傷で諏訪の居城・高島城を落とし、炎上する城内から諏訪の娘・ 由布姫を助け出す。勘助は、姫の美しさに心を寄せていたが、恋心をかくし、晴信の側室に なるよう説得する。正室の三条のイジメにあい、拒み続けていた由布姫も、三条への対抗心 から側室になる。やがて晴信の子を身ごもる。

【第二部】・・・・・『 愛 憎 編 』

 北信濃を制圧したい信玄は、越後の景虎(後の上杉謙信)と対じする。にらみ合いが続く中、 勘助は甲斐の周辺列強国との関係強化をはかり、駿河・相模との盟約締結を進言する。 信玄と景虎の200日に及ぶ川中島対陣は決戦に至らず、将軍・足利氏の仲裁で停戦。 しかし、両陣営の水面下での動きは、激しく続く。
 信玄と由布姫の子・勝頼が元服。勝頼の初手柄を願いながら由布姫はこの世を去る。 姫を失った勘助には、もはや合戦しか生きる望みがない。景虎とに決戦を前に、武田家を 継ぐであろう勝頼の初陣のため、「風林火山」の旗印を作り、勝頼に贈る。 そして、宿命の川中島決戦の時がやってくる。