蔵の中から現れた、別人の里見内蔵助に注目!

 この作品はすべてがみどころといってもいいのだが、特にその中でも「ドキッ!」と したシーンがある。それは、江戸城松の廊下の一件の知らせが赤穂に届き、大石が蔵にこもって、 内匠頭の辞世の句「風さそう 花よりもなお 我はまた 春の名残りを いかにとかせん」をよみながら、 火事装束を前に苦悩したあげく、蔵から出てくる場面。
それまでの、穏和な表情が消え失せ、まるで別人のような表情で現れる。 あの表情は、いったいどうやって作り上げたのか!?
あの演技力にはまさに驚かされ、未だにあの表情が目から焼き付いて離れない。
そのときの、中野良子のリクの驚く演技も印象的だった。
 他には、吉良側の目を欺くため遊び呆けるシーン。
坂上忍演じる主税のことばに、寝たふりをしながら涙するシーン。
その主税に切腹の作法を教えるシーン。
そして、なんといっても討ち入りのシーンは、「何としても吉良を見つけだせ!」というあの目にも注目だ!
そして、吉良を討つシーンは吉良が舞いながら、大石の前に現れるという趣向になっているのもみどころ。