| 【キャスト】
竹久夢二・・・熊川哲也
お葉・・・・・渋谷亜希
伊藤晴雨・・・竹中直人
岸たまき・・・洞口依子
笠井彦乃・・・上原さくら
伊藤竹尾・・・渡辺えり子
佐々木市代・・三田和代
キセ子・・・・小沢真珠
山田順子・・・国分佐智子
森 川・・・石倉三郎
梅原北明・・・金山一彦
大杉 栄・・・宅麻 伸
神近市子・・・高島礼子
藤島武二・・・里見浩太朗
【ストーリー】
輝き揺れる秋田の海……その故郷の海に別れを告げ母と娘は上京した。大正六年、少女は東京美術学校の裸婦モデルになった。給金が良く、いい職業だと少女は思った。天性の美しさと天真爛漫な性格で、少女は数々の画家達に愛され描かれた…その名を佐々木カネヨ。やがて少女は、美術界の重鎮・藤島武二を父のように慕う一方で、責め絵画家・伊藤晴雨のモデルとなり、愛され同棲するようになった。緊縛された女性美と、その黒髪に惹かれ、生涯責め絵師として生きた伊藤晴雨。晴雨はカネヨに惚れきった。島田髷の似合う美少女・お兼(カネヨ)は晴雨と約三年間の同棲の後、彼とは正反対の抒情派美人画で知られる竹久夢二と出会う。最愛の恋人・彦乃を失って打ちひしがれていた。夢二であったが、お兼と巡り会い恋をするようになると晴雨から彼女を奪い取る。夢二に対し、晴雨は嫉妬で身を焦がすがどうするすべも無かった。やがて、お兼に「お葉」という名を与えた夢二は、お葉(お兼)によってその才能を大きく開花させてゆく……。 |
<藤島武二> 里見浩太朗
鹿児島市に生れる。幼名猶熊。僅か10才で家督を継ぎ、苦しい生活の中で鹿児島中学に進むが、その間四条派の絵師平山東岳に日本画を学ぶ。1884年17才で上京、川島玉章門に入り玉堂と号し、又東京仏教学校に入学。明治美術会に加うると同時に洋画に転向、三重県にて教師として奉職中、東京美術学校西洋画科新設と共に黒田清輝に乞われて助教授となる。この頃から画家としての真の活躍が始まり、更に飛躍したのは1906〜10年までのヨーロッパ留学である。僅か1才年下とはいえ上司黒田清輝の意向を無視し、紹介されたコランの所に赴かず、全く自由に印象派に移行した新しいヨーロッパに別の道を探索した。帰国後東京美術学校教授となり、文展のリーダー的立場でありながら実質的は二科展の創立にも大きく関与し、結局は黒田の強要で文展に踏み止ったが、彼の絵は明らかに文展の基調であるなまぬるい外光的描写を超え、生き生きとした生命力のある大自然に骨太く挑戦し、日本風景画の最高峰を築いたのである。又人物画にも気高い秀作を遺し1924年帝国美術院会員、1934年帝室技芸員となり、1937年には第1回文化勲章を受賞した。晩年まで筆力が衰えなかった偉大な巨匠である。 |