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原案/村上元三  脚本/古田 求  演出/藤瀬俊夫

 
【 出 演 】
 
松平長七郎
  ・・・・・里見浩太朗
 
おれん
  ・・・・・野川由美子
 
三宅宅兵衛
  ・・・・・下川 辰平
 
荒神の辰三郎
  ・・・・・竜 小太郎
 
佐 八
  ・・・・・丹羽 貞仁
 
お 光
  ・・・・・北原佐和子
 
与 平
  ・・・・・北町 嘉朗
 
田沼玄蕃頭
  ・・・・・小林 勝彦
 
高坂甚内
  ・・・・・成瀬 正孝
 
嘉 助
  ・・・・・江幡高志
 
     他
 

◇ ものがたり ◇

江戸下町、亀戸天神で花見をしていた三宅宅兵衛とおれん、辰三郎のもとに、
振袖姿の商家の娘が、浪人達に追われて逃げてきた。そこへ、長七郎が現れ娘を助ける。
翌朝、辰三郎が飛び切りのネタを持ち込んでくる。 それは、江戸一番の豪商筆屋甚兵衛のひとり娘のお光が、老中酒井備前の守の側室にと 望まれいたにもかかわらず、 突然行方知れずになり、娘の探索に百両の礼金を出すというのである。
間もなく、宅兵衛が老中酒井から、長七郎におみつの探索の依頼があったと伝えに来る。
依頼を受けた長七郎はおれんとともに、筆屋を訪れる。
さんざん待たされていると、長七郎は筆屋に潜入していた曲者を見つけるが逃してしまう。
騒ぎを聞きつけ、筆屋甚兵衛らとともに若年寄田沼玄蕃頭が駈けつける。田沼は速水長三郎を名乗る 長七郎に曲者を逃したことを「武士にあるまじき恥態」となじる。 が長七郎はおれんとともに平然と受け流し、悠然と立ち去る。
田沼は悔しさのあまり、地団駄を踏むのだった。
筆屋に忍び入った若者は大工の佐八で、筆屋の娘お光と恋仲になっていたのである。
落とした手ぬぐいから佐八の住居を捜しあてた長七郎は、 お光の行方の心当たりを佐八から聞き出そうとするが、 佐八にもわからないという。
日が暮れて、夢楽堂を抜け出したお光が佐八のところへやってくる。 「一緒に苦労がしたい」というお光の言葉に二人の心は一つになり、 しっかり抱き合うのだった。
そこへ浪人の高坂がやってきて、「二人の力になる」といい田沼のもとへ連れてゆく。
一方、夢楽堂では宅兵衛が娘から目を離してしまったことを詫びようと腹を切ろうとする。 おれんが必死に止め、長七郎は宅兵衛に「長生きをしてくれ」という。
そこに、辰三郎が飛び込んできた。夢楽堂を抜け出した娘はお光であること、 そして佐八と一緒に田沼屋敷へ連れて行かれたことを、 知らせに・・・・。
田沼は、佐八が甚平を殺して二人が心中したと見せかけようと、森に二人を縛り放り出し、 そこへ甚平を呼び出した。
田沼や嘉助が三人を取り囲むと、そこへ長七郎が宅兵衛を従えてやってきた。 長七郎は田沼らを成敗する。
あくる日、長七郎が間に立ちお光のお腹には佐八の子供がいることを告げ、めでたく二人の仲が許されるのであった。
(中段写真はイメージです。同じ衣装を着ていました)

【劇 評】
まず、里見さんがしまったというのが第一印象!旅公演も終わりにさしかかっている事と、 長七郎ということで、調整したのでは?と感じました。
そのせいか、とても若々しくかっこよく感じました。
目立ったのが野川さんの演技。テレビでのおれんさんのイメージよりもかなり濃いキャラクターに 仕上がっていましたが、旅公演ならではといった感じで場を盛り上げていました。
また、辰平さんも体調が心配でしたが終盤にもかかわらず、立ち回りもがんばっていて安心しました。
残念だったのが、タイトルが「長七郎天下ご免!」なのに「江戸日記」の設定・・・なのに、 あの、キメゼリフの「俺の名前は・・・」がなくて「天に代わって・・・」だったこと。
対して、感激したのはBGMに「長七郎江戸日記」で使用した音楽をふんだんに盛り込んでいたこと。
最後も、長さんとおれんさんのいい雰囲気が芝居の後味をすっきりさせてくれたという感じで、なかなの仕上がりだったと思います。